Haplo3.0は常染色体も調べている?|DNA親族マッチングの正体

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GeneLife Haplo3.0は常染色体も調べているのか?X染色体の3Dイラストと製品パッケージ、遺伝の家系図アイコンを配置したアイキャッチ画像

こんにちは、家系調査が趣味のこけしママンです。

GeneLife Haplo3.0のDNA親族検索で、夫の父方の「はとこ」と思われる方が見つかったときのこと。ハプログループが一致する人がマッチングするのかと思いましたが、よく調べてみると、このDNA親族マッチングの機能には、常染色体検査が関わっていることが分かってきました。

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目次

Haplo3.0のDNA親族検索は常染色体ベース?

DNA親族検索で夫の「はとこ」が見つかった理由

夫のDNA親族検索のリストに、父方の「はとこ」と思われる女性が表示されました。居住地・名前・年齢から見て、ほぼ間違いなくご本人のようです。

GeneLife haplo 3.0 親族マッチング個別画面:予測される関係「はとこの子/曽祖伯父・曽祖叔父」、一致するDNAの割合2.08%、一致するセグメント数9と表示されたスマホ画面のスクリーンショット


家系図のイメージを見て分かるように、この はとこの女性は夫とは別系統の母系であり、そもそも女性であるためY染色体は保持していません。

はとこ(再従兄弟)までの家系図で、ミトコンドリアDNAとY染色体の遺伝経路を示した図。ミトコンドリアは母から全ての子に伝わるが息子の代で途絶えること、Y染色体は父から息子のみに伝わりはとこの女性には届かないことを色分けの矢印で図解している。
父方のはとこが女性の場合、ミトコンドリアも別系統になる

それでもマッチングした理由を考えるために、まずはGenelifeの公式ページを見てみると、こんなことが書いてありました。

2人の間でDNAセグメントが一致した場合、一致したセグメントの長さから、その2人がどれくらいの昔に祖先を共有していたかを予測することができます。このようなセグメントは、identical by descent(IBD)断片と呼ばれます。

Genelife「DNA親族検索サービス」についてより抜粋

理系夫

ここに書いてあるIBD断片(Identical By Descent)の検出には、主に「常染色体(Autosome)」のデータが使われるようだ。要するに、Haplo3.0では常染色体検査をしてるってことで、間違いないだろう

う~ん。でも常染色体とかセグメントって言葉が難しいよね。

常染色体とは?|22対44本の「体の設計図」

人間の細胞には23対46本の染色体があります。そのうち1対(2本)が性別を決める「性染色体」で、残り22対44本が「常染色体」です。

人の細胞の構造図。細胞内に核があり、核の中に常染色体22対44本と性染色体(男性XY・女性XX)が並ぶ。核の外にミトコンドリアが点在している。

実際はX染色体の方がY染色体よりずっと大きい。Y染色体はX染色体の3分の1程度しかない。

常染色体は男女に共通して存在し、体の設計図の大部分が詰まっています。両親から半分ずつ受け継ぎ、世代を経るごとにランダムに組み換えが起こります。

常染色体の遺伝イメージ図。曾祖父母から祖父・大おじ、父・いとこおじ、本人・はとこへと常染色体が受け継がれる様子を色分けブロックで示した家系図。兄弟の一致率40〜60%、いとこの一致率5〜17%と表記。
クリックで拡大できます
理系夫

祖父母からは実際には 20〜30%くらいの幅でブレると言われている。

こけしママン

この常染色体を調べることで、母系や男系の直系ではない親族でも、血縁関係が分かるってことだね!

DNAの種類|ミトコンドリアDNA・Y染色体・常染色体

ここで、改めてHaplo3.0で検査されるDNAの種類ごとに、どのように受け継がれていくのか、そこから主に何が分かるのかをまとめます。

DNAの種類受け継ぎ方調べられること
ミトコンドリアDNA母から子へ(男女問わず)母系のハプログループ
Y染色体父から息子へのみ父系のハプログループ(男性のみ)
常染色体(22対44本)両親からランダムに半分ずつ大まかな民族構成
親族マッチング(希望者のみ)

Haplo3.0では、ミトコンドリアDNAで母系ハプログループを、男性の場合Y染色体で男系ハプログループを検査します。さらに、常染色体検査を用いることで、大まかな民族構成のほかに、一致するパーセンテージやセグメントをもとに、親族マッチングサービスが行える仕組みになっています。

ミトコンドリアDNAとY染色体は一本の糸を遡るのに対し、常染色体は世代ごとにシャッフルされるから兄弟姉妹でも常染色体の組み合わせは異なるわけだ。

セグメントとは?|染色体上の「ひと続きの一致」

44本の常染色体には、世界共通で「番地」が決められた目印(遺伝子座・SNP)が、数十万箇所も並んでいます。DNA親族検索で「一致」と判定されるのは、この目印が一つだけ偶然同じという意味ではありません。隣り合った目印が、数千〜数万個分にわたって連続してそっくり同じに(まるで一本道のように)つながって一致している状態を指します。この「ひと続きの一致した区間」のことをセグメントと呼びます。

世代を重ねるたびに、染色体は両親から半分ずつ受け継がれる際にランダムに組み換えられます。長いセグメントほど比較的最近、共通の祖先がいたことを示し、短いセグメントはもっと遠い祖先までさかのぼることを示します。

2つのDNAマッチパターンを比較した教育用イラスト。上段は、赤いブロックが散在する「ただの一致(偶然)」。下段は、青いブロックが連続する「セグメントの一致(祖先の証拠)」。日本語のキャプション付き。
常染色体の特定の場所の「一続きの一致した空間」がセグメントと呼ばれる

単発の目印が同じだけなら他人の空似レベルの偶然でも起こり得る。でも数千個分が連続して一致しているとなると、それは偶然では説明できない。共通の祖先から、そのままのカタチで受け継いだ証拠ということになるってことだね。

一致するDNAセグメントの長さと関係性

GeneLife公式サイトの「DNA親族検索サービス」の説明には、こう書かれています。

一般的に、兄弟・姉妹間で共有されるセグメントは40~60%です。一方、伯父・叔父または伯母・叔母と一致するDNAは20%から30%で、いとことの共有DNAは5%から17%になります。
Genelife「DNA親族検索サービス」についてより抜粋

これを視覚化すると、以下のようになります。

DNA親族検索の仕組み

一致するDNAセグメントの長さと関係性

共有DNAの割合が多いほど、近い関係

一致するセグメントが長いほど、共通の祖先が比較的最近であることを示します。短い場合は、より遠い祖先が共通していることを示します。

参考:GeneLife公式サイト「DNA親族検索サービスについて」

Haplo3.0のDNA親族検索は、ミトコンドリアDNAやY染色体ではなく、常染色体のDNAセグメント(IBD断片)の一致を見ています。だから、母系・父系のハプログループが異なっていても、常染色体に共通の祖先由来のセグメントが残っていれば、マッチングする可能性があるのです。

セグメントとパーセンテージは別物?

セグメントについて理解できたら、もう一つ整理しておきたいのが「パーセンテージ(%)」との関係です。

セグメントは、ひとつひとつの「一致した帯」を指します。一方パーセンテージは、その帯をすべて合計し、44本の染色体全体の長さに対してどれくらいの割合を占めるかを示したものです。

理系夫

つまり、セグメントが個々の証拠だとすると、パーセンテージが証拠の総量というイメージです。

個々の「セグメント」と「全体」の関係性を視覚的に説明する図です。 上部には、青いブロックで表現された個々のセグメントが格子状のバーの上に並んでおり、それぞれのセグメントは矢印で下部のバーの対応する部分を指し示しています。中央には日本語で「セグメント(個々の一致)」と「全体(100%)」と書かれており、それぞれ上部のセグメント群と下部の全体バーに対応しています。 下部には、左から赤いブロックで表現された「30%」のセグメント、中央の白いブロック、右側の白いブロックで構成された格子状のバーが描かれています。このバー全体が100%を表現しており、左側の30%のセグメントは上部のセグメント群のうち、赤いブロックに対応する部分のみを抽出したものです。

Haplo3.0調べていることまとめ

ここまで、Haplo3.0での常染色体検査に的を絞って内容を確認してきました。

常染色体DNAのおかげで、母系や父系の一本の直系だけでは分からない、広い血縁関係を知る手がかりになるね。

理系夫

うん。Haplo3.0は、直系のハプログループ(母系・父系)と、常染色体による民族構成・DNA親族検索の両方を組み合わせて、 自分のDNAに隠れた先祖の軌跡を多角的に探ることができるキット といえる。

3種類のDNA、3つの機能

Haplo3.0は何を調べている?

Haplo3.0は「ハプログループ」だけでなく、常染色体を使った「DNA親族検索」「民族構成」も搭載した複合的な検査キットです。ただし23andMeのような染色体ごとの詳細分析(地域・人種の細かな内訳)はできません。

まとめ

振り返り

3つの言葉は、こうつながっている

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🧬 常染色体

22対44本の「体の設計図」

両親からランダムに半分ずつ受け継がれる。兄弟姉妹でも組み合わせが異なる。

「常染色体の中に、セグメントという証拠の帯があり、それを合計するとパーセンテージになる」——この3つがつながると、DNA親族検索の結果がぐっと読みやすくなります。

Haplo3.0の親族検索サービスで、夫とはとこ(女性)がマッチングしたことから、Haplo3.0ではどのように検査がされているかを深堀した結果、常染色体での検査が行われていることが分かりました。

はとこ同士共有される常染色体DNAは、一般的に1%未満〜数%程度とされています。それでもマッチングに表示されたということは、Haplo3.0の親族検索アルゴリズムが、わずかな共有セグメントも検出できる精度を持っているということです。

常染色体を調べる検査キットはいくつか存在しますが、GenelifeのHaplo3.0であれば、希望者のみに限られますが、親族マッチングができる機能があります。

私のように、家系調査している人間にとって、戸籍以上の情報を得られる可能性を秘めた貴重な存在と言えます。

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